2015年11月17日火曜日

パリの地で、今おもうこと。



どこの国に留学中の方でも、日本に居る方でも、みなさん知っているでしょう、先週金曜日のパリでの悲劇を。

フランスを愛していて、しかも今パリに居る身として、いろんなことを思わずには居られません。


悲しみで溢れた週末が開け、パリの街は、いつもとさほど変わらない日常が続けられています。
万が一に備え、週末のバイトが私は自宅待機になりましたが、昨日から学校もいつも通りに授業が進められています。
今日は今までと同じ様に、学校の後にバイトにもいってきました。



私はその日、20時にバイトが終わってから家に帰り、
本を読みながらゆっくりしていた日付も変わる頃。
クラスメイトから一通のメールが。
こんな時間に何だろう?と思い、メールを開くと、

『大丈夫!?テロの近くにいなかった?』

思わず目を疑う単語が。しかも複数形!?

家にテレビはないので、ネットで即座に情報収集。
次々に更新される情報は、どれも目を疑うような悲しい速報ばかり。
『1月のシャルリーエブドの時とは様子が全然違う!だって無差別じゃん。。』
これからパリの街がどうなるのか、不安でいっぱいになりながら夜を過ごしました。



ちょうど今日の授業で、この同時テロについての事で、みんなでいろいろと話すことに。
もちろんみんなそれぞれショックを受けていますが、私たちに選択の余地はなく、日常を続けて行くしか無い。
テロは恐ろしいけど、だからと言って今までの生活を奪われるなんて許せない。
そういった話を皆でしました。


テロが怖くないかって言ったら、そりゃあ怖いです。
ハッキリ言って、パリの街角でテロを起こそうと思えば、簡単に起こせてしまうだろうとすら思います。
今回のテロだけで終わる可能性の方が少ないでしょう。
日本も狙われてないわけではないと言われていますが、日本よりパリの街で次が起こる可能性の方が高いのは間違いないと思います。

でも日本に居たって、例えばテロじゃなくても、何かのアクシデントや交通事故で命を落とす事はあり得るし、急な病気で明日死ぬ事だって、生きてる以上あり得るわけで。
パリに居て、万が一、次のテロが起きて、それに巻き込まれたら。
悲しいけどそれが私の運命だったのだと受け入れてね、と両親には伝えてあります。

もちろん、今回のテロで亡くなった方々とその家族、親しい人たちを想うと、いたたまれない気持ちです。
フランス人じゃなくても、パリに住む1市民として、パリの街でこのような惨事を引き起こしたテロリスト達には怒りを憶えます。
美しい面だけでは決してないパリだけど、やっぱり美しい街だから。この街が好きだから。
絶対の安全などないけども、この街が少しでも早く落ち着いていくことを願ってやみません。


ただ、フランスもシリアへ空爆を始めた9月、『またテロが起きるんじゃないか…』と私は不安を憶えていたのも事実です。
フランスだけではなく、様々な国が中東諸国の問題に介入していることに対して、思うことは色々あります。

ただの綺麗ごとの理想に過ぎないかもしれませんが、、
この世界から兵器というものが無くなって、武力を持って人と人が争う事がなくなればいいのに。
ただただ、私はパリの地でそれを願っています。
今この瞬間を生きていることに感謝をしながら。








2015年11月5日木曜日

フランスにおける学生の生活費:月615ユーロ



留学をするにあたって、何よりも必要なものは、ズバリお金。
日本に居ても、”生きる”のにお金が必要なのは一緒だけど。

フランスで留学=学生身分の生活費って、いったいいくらかかるのか?


私はいくらかかってるのか、ちゃんとキッチリと家計簿をつけてません!苦笑


と、最初から身も蓋もない答え。汗


目安と言われるのは、最低でも月615ユーロ。
今現在、1ユーロ132円のレートで計算すると、81,459円。

これは、現在の学生ビザ申請する時の、経済残高証明で目安とされている数字であり、
フランス現地で学生滞在許可証を延長するときも、同じ目安(月615ユーロ×延長月分)が設定されています。

さて、本当に月615ユーロでやっていけるのか?
現在、フランス内で間違いなく一番物価の高いパリに住んでいますが、
私の意見はイエス、です。

ただし、基本的に自炊をして、500ユーロ以内の家賃に住宅補助を貰って、という話なら、この目安に収めることは不可能ではないと思います。


フランスの物価は高いのか?
結論から言うと、日本円からユーロに換算すると、やはり高い。


ただ、現地のフランス人達にとっての1ユーロと言うのは、日本人にとっての100円のような感覚でしょう。
その感覚を前提にしてしまえば、日本の東京とさほど変わらない気はします。


外食は高いです。
パリより物価が安くなる地方都市でも、ランチで最低10ユーロ前後はします。
650円とかの定食屋なんてない。
でも、マルシェやスーパーなどに売られている野菜は、安く手に入ります。
さすが農業大国フランス。

そして、学生にとって大きな支えは、アロカシオンという住宅補助。
外国人であっても、学生身分の滞在許可証であれば、この恩恵を受けられるのは非常に有り難いです。
この住宅補助、どこの都市でも家賃に対する約4割近く!ももらえます。
私の場合は、495ユーロに対して、212ユーロも返ってきます。
つまり実質280ユーロと言ったところです。

この住宅補助は、学生ならインターネットで申し込みが出来て、必要書類を揃えて出せば、そんなに難しい手続きではないので、学生身分なら申請することを絶対おすすめします。

パリ以外の都市で、リヨンやマルセイユなどの大きな都市でなければ、
615ユーロあれば充分だとは思います。
パリに比べたら家賃は安くなるし、食料品も安くなるし。

私が専門学校時代、アンジェという街に居たときは、
月300ユーロ前後で生活出来ていたと思います。
学校と家の往復、自炊、週末は勉強という生活で、外出費などが掛かっていなかったから、だけども。笑


あとは、私の場合は滞在許可証を延長した時に必要に駆られてですが、
最終的に、日本円5万円ほどを残して、それ以外はユーロにしてしまいました。
ちょうどユーロ高が少し下がっていた時で、1ユーロ=126円のタイミングだったので、運が良かったのでしょう。
そこからは、円に換算することはやめ、1ユーロを100円の感覚にするようにしています。

ユーロ圏に限った話ですが、他の国での生活費はどのくらいなんだろう。
フィンランドとかは高そうだけど、その他はフランスと変わらないか、安いのかなぁ?
イギリスのポンド高は、ユーロ建てでもやっぱり高い。。


あと個人的に思う事は、現地でお給料を貰う身分でなければ、フランスに来る為に、お金はあるに越した事がないですが、
最低限でも工夫次第で楽しくて、精神的に充実した生活は送れる気がする。
だって何よりもまず、わざわざフランスに来てまで、学びたい事を学んでいるわけだし。
公園や、歴史ある街並を散歩したり、フランス人達に混ざって図書館で勉強してみたり、、
日本とは少し違う食材で新しい料理にトライしてみたり。
そんな日常のささいな事でも、日本とは違うものが広がっているのだから。